ヨシブログ

本を読んだ感想を書いています。

学びを結果に変えるアウトプット大全

おはようございます。ヨシです。

 

今回読んだ本は樺沢紫苑さんの「学びを結果に変えるアウトプット大全」です。

 

目次

 

この本を選んだ理由

色々な本やSNSでよく目にする人たちがよくアウトプットすることの重要性を発信していて、どうアウトプットしようかな?って考えていたことと、SNSで読んで良かった本にこの本が多々紹介されていたこともあり、この本を手にしました。

 

どんな本か?

人を成長させるのはアウトプットが重要である。

アウトプットとはどういうものかを大きく話す、書く、行動の3つに分けて図解付きで解説しています。また、その解説も科学に基づいて有用性が述べられている点が個人的にツボでした。ぼくは人間は脳で感じ、考え、行動していているので、脳に操られて人間の肉体は活動をしているというイメージを持っていて、何かするに当たって脳の性質を理解していると何かと都合がいいんじゃないかと考えているので、こういうことをすると脳からこういう成分が出て…というような書き方がされていると説得力が高まるような気がします。

アウトプットするために具体的にどうしたらいいのかまで、踏み込んで書かれているので、何をしたらいいか迷ったり、悩んだりしている人に読んでもらいたい本だと思います。

 

感想と思考

アウトプットは人を成長させる

インプットとアウトプットで違う点とはどこだと思いますか?

当本では、体に何らかの動作があるかどうか(運動の有無)であり、動作するかどうか、となっています。アウトプット(運動)によって脳が活性化し、脳に定着しやすくなるそうです。20代をすぎた脳はインプットから得た情報よりもアウトプットにより得た情報のほうがより刺激を受け、記憶に残りやすいそうなんですが、社会人の勉強方法をアンケートした結果、インプットとアウトプットの比率は7:3くらいだったそうです。

人は忘れる生き物です。嫌なことがあっても忘れるから、人は生きていけます。生きるために必要な機能ではあるんですけど、勉強したり、聞いた内容はできるだけ忘れたくないですよね。費やした時間をできるだけ無駄にしたくないので、ぼくはそう思います。これも脳科学の視点で解説されていて、インプットされた情報は海馬というところに入り、24週間ほど貯蔵されます。その間に何度かその情報が使われたら(アウトプット)、脳は重要な情報だと判断し、側頭葉という場所に情報を移動させるそうです。これが短期記憶から長期記憶に移行するメカニズムなんだそうです。なぜアウトプットが必要と言われるのかわかるような気がしますよね。この時に得る経験が長期記憶に入るものであり、これがよくネットで目にする「失敗や経験を血肉に変える」というフレーズの正体なんじゃないかな、と思いました。

 

話す前に自分の意識づけや準備を怠らない

  • ゴールの設定を忘れない

質問の節で、自分が本を読む時や何かの勉強会に参加する時、「自分が何を一番学びたいのか?」を自分自身に質問し、回答を持っておくことが重要だと書かれていました。

事前に自分が抱く問いの回答を持っておくことで、そのことに注意が向くようになり、膨大な情報の中からその情報を取りこぼしにくくなるというものだそうです。これは「選択的注意」という効果らしく、脳の中のGoogle検索に似ていて、心理学的にいうと「カクテル・パーティー効果」と言い、自分の興味のあることを事前に意識づけしておくことで、自分の興味のあることを取りこぼさないようにするということです。

ぼくは結構、場当たり的な行動を取ってしまいがちで、改善点の1つです。この項目を読んだ時、事前に時間を設けて目的を振り返る習慣づけをする必要があるな、と改めて思いました。以前、そういえば先輩からも「全ての行動に対してゴール(目的)を持て」と言われていて、同じことを言っているなと思い出しました。最近、実験的に実践し始めているんですが、「こういう風に考えないといけない、とかこういう思考をしないといけない」と意識しても、ぼくの経験上、日常生活で忘れてしまったりすることが多いので朝、家を出る前に自分で自分にポジティブな言葉を投げかけてセルフコントロールするようにしています。TODOに落とし込めない、または数値目標に変換しにくい物について(特に考え方とか)は今はこういう手法で意識づけできるのではないかと考えて取り組んでいます。(他に方法があれば教えてもらえるとうれしいです)

 

  • 自分の体験が自分の財産になる

長期記憶には意味記憶エピソード記憶に分類でき(正確にいうと、あとは自転車やダンスなど体で覚えた記憶というものがあるそうです)、意味記憶は覚えにくく、忘れやすい、エピソード記憶は覚えやすく、忘れにくい、という特徴があり、説明することによって意味記憶として定着している情報がエピソード記憶に変換されるそうです。

うまく相手に説明するときの公式が紹介されていて「(大きい声と堂々とした態度+非言語コミュニケーション)×結論+(理由、例、権威、数値)」とあります。

説明することによって、エピドード記憶に変換されるのは、過去の体験や出来事、物語を相手に説明することで自分の体験として新しく昇華されるからだと思っています。説明を通して得た情報が、新たな事例となり自分の経験値として蓄積されていく。それを繰り替えすことで、より自分の経験値を増やすことができる、成長の循環ができていく。また、説明するときの理由や例についても自分の過去の体験談を交えることで、より人間味が増し、説得力が上がりますし、説明するのは難しいですけど、自分にとっても重要なアウトプットであると言えるのではないでしょうか。

説明する内容や、聞いたことを咄嗟に他の物に例えたり、自分の経験と紐づけたりするのは訓練しないと難しいな、と感じています。なので今後、ノートを書く時に、これは何に例えることができるか、自分が体験したことに当てはめるとするとどれだろう、といった自分の記憶とリンクさせることを、日常的にトレーニングできるように習慣づけていこうと思います。

 

  • 事前の準備がその場の生産性を高める

会社に勤めている人などは、わかると思いますが、会社に所属していると打ち合わせというものがよくあります。日本人は打ち合わせがすごく好きな人種だと思います。打ち合わせってすごく仕事した感があるけど、実際は何も生産することなく、時間を浪費しているだけ、ということも珍しくありません。そして打ち合わせをしたがる人ほど、その打ち合わせの趣旨やゴールを明確にしないまま、始めてしまう人が多い気がします。(僕は新卒で今の会社に入社し、1社目なので、他の会社がどうなっているのかはわかりませんが…)

ただ、すごいなと思う人やできると言われている人は必ず事前に自分の意見や質問を固めてきている人が多いなと最近気づきました。最近、会社の先輩から話を聞いていると、成果物をどれだけ早く出せるか、打ち合わせで無駄に時間を過ごしたくない、という話があり、生産性が高い人はわずかな時間であっても何か成果物を出そうとする攻撃的(能動的)な姿勢が強いと、感じるようになりました。今まで自分も思考停止していたんだな、という気づきもありつつ、もう1つ気づいたことは仕事に自分の感情を一切持ち込んでいないということです。自分の感情を出してしまうと、どうしてもしこりができてしまったり、面倒な作業を振られてしまうと、嫌だな、という感情が出てきてしまうので、どうしても自分の感情を表に出さないように、自分のセルフコントロールが必要だと思いました。

自分も打ち合わせ前に話す内容や質問されるであろう想定問題集を作成してから打ち合わせに参加してみるように時間を取るようにしないといけないと感じました。また、参加側であったとしても、打ち合わせで質問できるように資料を読み込む準備を実践していきたいと思います。また、仕事で感情を出さないようにする方法を現在模索中ですが、習慣化できるように努力していきたいと思います。 

 

適切な設計と要約が思考力を高める

  •  要約×負荷(制限)は良質な思考トレーニン

要約するの節で、本を読んだり、映画を見たら5分くらいで内容や感想を要約してTwitterにあげることで、自分の言葉でまとめて発信する力と考える力も上げるとありました。Twitterの1回のツイートは呟ける文字数は140文字で、要約すると足りそうで足りない絶妙な文字数なんだそうです。

ぼくは簡潔にまとめることが苦手なので、これから読んだ本の内容を要約して発信するTwitterアカウントも一緒に作成しました。これから頑張って更新していきます。また、時間をかけても良い文が書けるというわけではないし、成長するためには適度な負荷が必要だと思うので、読んだ内容に沿って制限時間(まずは10分とかで徐々に減らしていく)を設けて、要約していこうと思います。

 

  • 視覚情報は生き物が等しく処理できるインプット

絵や図を描くの節で、口頭で説明することに比べて、絵や図を使いながら説明する方が6倍以上記憶に残るということが実験で言われていて、インプットが視覚的であればあるほど、認識されやすく思い出される可能性が高くなるそうです。これを心理学的に「画像優位性効果」というらしいです。人は口頭で情報をインプットするとき、無意識に文字情報に置き換えて情報を処理するため、処理に時間がかかり、対する視覚的インプットの場合は別の情報処理経路で情報を処理するため、直感的、瞬間的に処理されるという違いがあるそうです。生き物の中で文字情報は主に人間だけが処理できるもので、高度な処理が行われているため、時間がかかってしまうということですね。

絵や図が描けるということは描く対象のものについて深く理解していないとできないことだと思っています。また、描くことによって何を伝えたいのか目的も明確になっていないと、この絵は何を意味しているの?何が伝えたいの?とわからなくなってしまうので、上記でも書いたように要約する力をつける必要があるな、と思いました。

また、最近のニュースや本で若者が文字を読むことよりも、動画を見ることにシフトしているというのを目にしたことがあり、時代が文字の時代から動画の時代に変わってきているんだな、と感じています。これは文字を読むよりも動画で視覚的に見た方が楽だし、イメージがブレないので理解しやすいし、ってことなんだと思います。5Gの時代がきた時、世の中がどのように変わるのか、今から楽しみですね。今後、このブログにも伝えたいことのイメージをスライドに起こして載せることができるようにしていきたいと思います。

 

  • 設計以上のクオリティを出すことはできない

文章を書くコツの節で、文章を書くためには時間を決めて書くことと、構成を決めて書くことの2点が挙げられていました。個人的に学びになったな、と思うのは「構成を決めて書くこと」です。

当たり前といえば当たり前なんですが、ぼくがスライドを作ろうとするとき、大まかな概要や伝えたいことをまとめても、概要の粒度が大きすぎて、結局、リード文を考える時間が必要になる、また、スライド間のブリッジをどうしようかと悩む時間が必要になることが多かったんです。この本で言われていた内容は、概要を書くときはまず、アナログのノートで概要や案を出し、章や節のアウトラインや記載するリード文を記載をワードやメモ帳などで書き出し、イメージが固まった後、スライドをパワーポイントで作成するという流れでした。ぼくはスライドを作るとき、アウトラインやリード文をワードやメモ帳へ書き出す工程をすっ飛ばしてしまっていたということに今更ながら気づくことができました。スケジュールを作成するときもそうですが、マスタスケジュールからタスクスケジュール、WBSとブレイクダウンしていきます。このブレイクダウンの順番を間違えたり飛ばしたりすると期待される成果物が作れなくなるので、何を管理するものなのか、なぜ必要なのか、資料間の関係性を理解した上で順番を把握しておく必要があるということを学びました。今後、資料作成する場合は、順番を把握した上で作成するようにしたいと思います。また、この書評ブログのフォーマットも少しずつ調整しながら、自分にしっくりくる形を作っていこうと思います。

 

考え方や行動を習慣化する

  • 脳の習性を利用して習慣化する

 資格の勉強や筋トレなど何かを始めても、継続することって難しいですよね。普通に続けられるよ、という人は本当にすごいと思います。やると決めていても、仕事で帰りが遅くなってしまったり、気分だったり外的要因で実行できなかったりすることがぼくは多いです。脳の習性を知れば、その習慣化も実現やすくなってくるとのことでした。その中でも特に重要だと思ったのは「今日やることだけを考える」ということ。どれだけしんどくてもとりあえずやることが重要ということです。脳には「側坐核」という細胞が活性化すると海馬や前頭前野に信号が送られ、やる気スイッチが入ります。このスイッチを入れてやることでめんどうだな、という気分がなくなり、物事を継続しやすくなるんだそうです。しかし、側坐核を活性化させるためには5分ほど刺激し続ける必要があり、すぐにやる気スイッチが入るというわけではないみたいです。

ぼくも最近、筋トレや1日の振り返りを日課にしているんですが、やり始めると最後まで続くんですが、取り掛かるまでに時間がかかってしまうな、と感じていたので、この学びはとても興味深かったです。取り掛かかる内に側坐核が活性化して、筋トレなどの辛いことも取り組めていたんだな、と。

多くの人が習慣化できずに挫折していく中でこの習性を学べたのであれば、使わない手はないですよね。しんどいと思う時や飲み会が終わった後でも、負荷の低い作業を5分間する、というタスクを一番最初に取り入れて、習慣化を目指していこうと思います。(ぼくの筋トレでいうと初めの5分は、軽い柔軟を入れたりしてみようと思います)

 

まとめ

アウトプットが成長に必要なアクションであるということ。そして、そのアウトプットの方法を脳の習性を踏まえながら、アプローチする手法はとても興味深く、そして実践してみようという気持ちを後押ししてくれる1冊でした。この本を読んだからこそ、今このブログを書いているので、この本を読んでよかったと思っています。これからもアウトプットを通して、読んで学んだことを自分の経験として積み重ねていきます。また、本書でも紹介されている時間術の本なども気になったのでまた今度読んでみたいと思います。

勉強になった部分が多く、ブログに書きたいものが多く、色々書く内容を選んだりしている内に時間がかかってしまいましたが、前述した通り、今後は制限時間を設けて書いていきたいと思います。

 

それでは。