ヨシブログ

本を読んだ感想を書いています。

【書評】ゼロ秒思考 -自分で考えられる人になるために-

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こんにちは。ヨシ(@ycs_syohyo)です。

 

明けましておめでとうございます。

今年も読書を通して、学んだことや仕事などで役に立ちそうなことを発信していきますので、よろしくお願いします。

 

今回読んだ本は赤羽雄二さんの「ゼロ秒思考」です。 

  

目次

 

この本を選んだ理由

前回読んだ「0秒で動け」では、行動するためには、仮説と根拠が必要で、仮説を立てるためには直感を鍛える必要があり、直感は自分の志や軸がベースとなっているので、自分の価値観を明確にするため、色々なことを経験したり、自分事化して考えようという内容でした。

しかし、情報収集や考えをまとめる力(根拠を出す部分)などの考える「スピード」を上げるためにはどうすれば良いのか、ということはわかりませんでした。

そういう悩みを抱いている時に、YoutuberのAKIOさんが「ゼロ秒思考」を実践しているのを見て、自分も真似してみようと思ったのがこの本を手にとったキッカケです。

 

どんな本か?

マッキンゼーで14年間も経営改革、ベンチャーの共同創業、経営支援に従事されてきた赤羽雄二さんの著書です。

あのマッキンゼーでも、課題整理や戦略立案、分析の方法は叩き込まれるが、最も基本的な「考える力」を鍛えることは十分に教えられていない、としています。

そんな「考える力」をつけるために、赤羽雄二さん自身が試行錯誤して編み出した方法がこの「ゼロ秒思考」です。

方法はいたってシンプル。頭に浮かぶことをA4の紙に4〜6行1分で書くというもの。これを1日10ページ書き、クリアファイルに投げ込んで瞬時に整理することで、マッキンゼーでも十分に教えられていない「考える力」をつけることができると言います。

この「ゼロ秒思考」は「考える力」をつけるための指南書と言えます。

この本は以下のような人におすすめです。

  • 考える力をつけたい人
  • モヤモヤして作業が手につかないことがある人
  • 自分の考えをまとめるのが苦手な人

 

感想と思考 

「考える」とはどうことか?

「考える」という言葉をよく耳にしますが、「考える」とはどういうことか、具体的に説明するとしたら、どう説明しますか?

 

... ... ... 

 

「考える」とは、頭に浮かんだこと、自分の感情を言語化することです。

学校や会社で嫌な事があった時に、なぜ、自分がこんな気持ちになっているのかわからず、モヤモヤしたり、物事を進めるにあたって、正確に現状を把握・整理し、仮説を立て、行動し、検証する、という一連の流れをスムーズに進めるためには、ふと頭に浮かんだことや自分の中で湧き出た感情、今置かれている状況を言語化するスキルが必要になります。

人間は、自分が理解できないものに対して恐怖や不安を感じる生き物です。

自分がモヤモヤしている原因や状況を言語化することによって、自分が何に対してモヤモヤしているのかを自覚することで、自分のストレスが驚くほど軽くなります。

言語化することで、不安を自覚して対策が打てる状態にすることで恐怖不安が和らぐ、と言い換えることができます。

また、言語化を続けていくと、自分の言葉の感度が上がります。

「頑張る」とか「全力でやる」などは、とても曖昧で個人によって意味合いが大きく変わります。ビジネスにおいても、曖昧な言葉は、担当者間で認識のズレが出やすく、相手に伝わっていると思っていた内容が伝わっておらず、後々、大きな問題に発展してしまうこともよくあります。

言葉の感度が上がると、自分はどういう定義で言葉を使っているのかが明確になっていくので、コミュニケーションでの認識齟齬が減っていきます。そうなるとコミュニケーションに対する、苦手意識もなくなってくるため、よりよくコミュニケーションを取ることができるようになってくるので、好循環が生まれます。

 

「考える力」もウェイトトレーニングと同じ様に鍛えられる

次に「考える力」をつけるための方法を書いていきます。

冒頭でも書きましたが、メモを取ることで「考える力」が付いていきます。

メモのとり方は、まず、A4の紙を用意します。

A4の紙を横向きにして、1つのテーマに対して、4〜6行のメモを1分で書く。これを1日10ページ分行うだけです。

A4の紙の書き方について、もう少し詳しく解説します。

  1. 紙の上部の左上にテーマを書いて、下線を引く
  2. 紙の上部の右上に日付を書く
  3. メモの1行は20〜30字までとする
  4. 1つのテーマに対して、メモは4〜6行書く
  5. メモは1分以内で書く 
1.紙の上部の左上にテーマを書いて、下線を引く

 解説する必要はないと思いますが、メモのテーマが何かを明確にします。

下線を引く理由は、タイトルを際立たせ、テーマの下に書くメモの内容と混同させないためです。

2.紙の上部の右上に日付を書く

日付を書く理由は、この後記載しますが、メモを見返す際に非常に有効だからです。また、メモを見返している時に、当時の自分はどういうことを考えていたのかを確認でき、成長を実感することができるからです。

メモの魔力でも紹介されていましたが、メモに日付を記しておくことは、とても重要です。

3.メモの1行は20〜30字までとする

メモ1行の文字数については20〜30字まで書きます。理由は、メモが短すぎると具体性が無くなり、頭のモヤモヤを言語化する練習にならないからです。

4.1つのテーマに対して、メモは4〜6行書く

行数を4〜6行までとしているのは常に頭を整理しておくためです。いくつでも書き出して良い、としてしまうと重要なこととそうでないことも書き出してしまうからです。

また、情報の粒度(例えば都道府県を列挙しているのに、市区郡町村まで挙げているような感じ)にもばらつきが出て来るためです。

仮に6行以上出てきてしまうのは、どこかのポイントのサブポイントになっている可能性が高いので、もう一度整理し直してみると、良いかも知れません。

5.メモは1分以内で書く

1分という制限時間を設けるのは、人間は制限を設けないと、ダラダラと書き続けてしまうし、思考時間が長いほど、良い案が出せるかと言うと、そうでもないからです。

であれば、さっさと1枚メモを書き出してしまい、そこから改善していくほうが、言語化の練習にもなるし、言語化を繰り返すことで生産性も向上するからです。

 

 

また、メモを書く時は、「考えずに」思いつくままに書き出すのがポイントです。

わかりやすく書かないといけない、とか起承転結にまとめないといけない、とかそういう雑念は捨てて、書き出すのが大事です。変に他のことを意識してしまうと、考えが浮かばなくなり、効率が落ちるからです。

メモは書き終えた後で2〜3秒推敲します。書き加える場合は吹き出しで文言を付け足します。また、制限時間内に書ききれなかった分を書き足したいという場合も多くあると思います。この場合は、例外的に15秒だけ追加する方法で書き終えます。

 

テーマについては、頭に浮かぶアイデアや気になること、深堀りしたいことなどをテーマとします。

1つのテーマに対して、書いているうちに、色々気になったことが出てくると思います。その場合は気になったことを新しいテーマとしてメモを書いていきます。

テーマの例として、自分が成長するためにはどうすればいいのかを書いたものです。

 

  • どういう時、急成長できるか?
  • どういう時、急成長を実感できるか?
  • 自分はいつ頃急成長していたか?
  • 急成長できると、世の中がどう見えるのか?
  • 自分にとって急成長できない環境とは?
  • 急成長しづらい環境を変えるためには?

 

メモに書き出す方法を繰り返すことによって、考えを深め、考えられる選択肢を上げ尽くし、それを評価して、優先順をつけていくことを繰り返すことで、考える力がウェイトトレーニングのように鍛えられていきます

数週間実践し続けることで、少しずつ、効果を実感できると書かれています。

 

メモを取った後のアクション

メモを取った後の、紙はどうするのかと言うと、テーマをカテゴリごとに分類して、クリアファイルに放り込んでいきます。

カテゴリの例としては

  • やりたいこと
  • コミュニケーション
  • 会社関連
  • 考えたいこと
  • 1日の振り返り

などです。

頭に浮かんだことや、モヤモヤを吐き出した時点で、メモの役割はほとんど果たしています。また、一度書いたテーマを見返すのであれば、新しくメモに書き出す方が、より頭が整理されていきます。

これを繰り返すことで頭が良くなり、回転も早くなっていくそうです。

そして、3ヶ月後、6ヶ月後に貯め込んだメモをさっと見返します。見返すときは日付が古いもの順から見ていきます。そして流し読みすることで、自分の成長具合を確認することができます。

その後、メモは読み返すことがないので、スペースに余裕があるのであれば、メモは残しておくことをおすすめされています。

理由は、自分がこれだけ積み上げてきたものであることを実物として確認できるからです。自分がこれだけやってきたっていう自信にもなるし、僕も残しておくべきだなと思います。

 

ネクストアクション

  • 曖昧な言葉を極力使わない(使う場合は、説明をしてから使う)
  • あらゆることを自分事化して問題意識、当事者意識をより高く持つ
  • ゼロ秒思考でメモを 1日10ページ書く(上記内容ができたかどうかを1日の振り返りで確認する)

 

まとめ

他の本を読んでいても、こう考えましょうとか、最初に仮説を立てましょう、という内容が多かったんですが、その根幹にある「考える」とはどういうことか、言語化されており、かなり学ぶことが多い一冊でした。

YoutuberのAKIOさんの影響もあったと思いますが、ゼロ秒思考を実践する方法がシンプルで取り組みやすい内容で、自分の行動を一変させてくれた本でした。

最近、ゼロ秒思考を実践しているのですが、一人でモヤモヤすることも少なくなったり、情報を整理するスピードが上がったような気がしていて、今後もゼロ秒思考を続けていきたいと思います。

めちゃくちゃオススメの本です。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

それでは。