ヨシブログ

本を読んだ感想を書いています。

【書評】最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法

 

こんにちは。ヨシです。

 

最近読みたいと本が山積みになってしまっています。まだ、僕の中でアウトプットに対する抵抗というか、「逃げ」がまだ残っていて、後回しになってしまっています。読んだ内容をどうブログにまとめようかとか、どう自分の生活に落とし込もうか、と考えて発信しようと思うと、途端に手が止まってしまうので、アウトプットに対する苦手意識を克服するために期間が空いたとしても書評ブログは続けていきたいと思います。

 

今回読んだ本はメンタリストDaigoさんの「最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法」です。

 

目次

 

この本を選んだ理由

めちゃくちゃ当たり前のことを書きますが、僕たちの人生は有限です。今、この時間も刻一刻と自分の寿命を使って生きています。この命を使って生きている、ということに最近まで自分も驚くほど希薄でした。

寝ていても、ゲームをしていても、惰性でYoutubeを見ていても、僕たちの時間は勝手に進んでいきます。今の自分に残されている時間があまりにも少ないということにようやく気がついたときに、この限りある時間をどう使うのか、と考えたときに、何かをするときに、出来る限り最短で成果を出す必要があって、どういう考え方をしないといけないのかということを知りたくなったからです。

また、最近、転職を考えていて、そのために資格の勉強を始めたんですが、その勉強方法について効率良く勉強するためにはどうしたらいいんだろう、と疑問に思ったのがこの本を手に取ったきっかけでした。

 

どんな本か?

メンタリストDaigoさんの実体験を通した勉強方法が、脳科学の視点とともに僕たちにも再現しやすい形で体系化されてまとめられています。脳が情報を定着させるのはどういった時か、ということから触れられていて、だからそういう勉強方法なのか、と納得しながら、読み進めることができます。

今までやってきた勉強方法が、実は脳にとって効率が悪い方法だった、ということがわかるかもしれません。

学生さんはもちろん、社会人の方も読んでおいて損はない1冊だと思います。

感想と思考 

能動的に行動するマインドセットを確立させる

全てに通じることですが、何事も能動的に行動するためのマインドセットが必要だな、ということを改めて感じました。

本書に書かれているアクティブラーニングというのは、インプットとして得た情報を自ら「なぜこうなっているのか?」、「どういう理屈でこういう結論になっているのか?」ということに疑問を持ち、自分から知ろうとアクションを起こすことから重要だからです。

教科書や参考書の重要な項目に色ペンで線を引く、という勉強法も、その事項を覚えることが本当に大事なのではなくて、大事なのは「なぜ、そういうことになったのか?」という流れも含めて理解することです。

特に社会人になってからは、その出来事がいつ起きたかという事実を覚えていることに特に意味はなく、なぜそうなったのかという経緯について考える能力がある方が重要視されるからです。つまり、能動的に自分で疑問や問いを考えられる人が重要ということですね。といっても、今の日本の教育がいかに早く正解を導き出すか、に重きを置いてしまっているので、致し方のないことでもあると思います。

また、テキストを読むというのも、能動的か受動的かというと、受け身に入ります。テキストを読んでも「なぜこの解法は前に読んだ別の参考書と違うのか」、「なぜ皇太子の暗殺が世界を巻き込む戦争に発展したのか」という疑問が湧いてこないまま放置されるケースが大半だからです。

目の前のテキストに対して常になぜ?という疑問を持ち続ける必要があるということですね。

勉強をしていて本当にこの方法でいいのか?と疑問を持ったら、自分の姿勢が受け身になっていないかを考えてみるといいかもしれません。

 

また、自分がしてきた行動を振り返ることのが重要だな、ということを再認識しました。

自分の行動について今の方法でもできるけど、もっと効率がいい方法ってないかな?と自分から考えることです。インプットした情報を元に、今の方法を改善できないかを考えることが重要だな、と感じました。

でないと、行動のベクトルが向くべき方向に向いているかどうかが判断できないからです。そのためにも、常日頃から自分の行動に対して、So What?とWhy?を考えるということが大事ということです。

マインドセットが確立できていないと知らない間に、楽な方向に逃げてしまうので、自分の行動を振り返ること、深掘りをすることでマインドセットを確立させられるように行動を続けていきたいと思います。

 

アクティブラーニング化に必要な2つのポイント

では、具体的にどんな勉強方法が効率の良い方法なのか、というと本書では「想起」と「言語化」を意識的に取り入れることで効率が上がると紹介されています。

想起」とは、簡単にいうと「意識的にそのことについて思い出す」ことです。

というのも脳が最も情報を定着させる最適な時期は、物事を思い出す作業をした直後なのだそうです。なので、模擬テストや単語帳、暗唱は脳にとっても理に適っているということですね。ただ、本書では日本はテストの回数が圧倒的に少ない、と紹介されていました。なので、もっと勉強効率をあげたいと考えている人は意識的に模試を受けたりしてみると良いってことですね。

そんな「想起」を実施する方法として、クイズ化が紹介されています。

クイズ化とは、読んだ本の内容や資格の勉強などをしていて覚えたいと思ったことをクイズにしてしまうというものです。

例えば、、、

問題:アクティブラーニングをするためのポイントは何か?

答え:「想起」と「再言語化

 

この時、答えと一緒に「脳に情報が定着するのは物事を思い出した直後だから」という理由も一緒にクイズの問題としておくとより良さそうです。

クイズ化のオススメのツールとしてマインドマップが紹介されています。

手書きで書くとアウトプットの役割も果たすので、手書きのマインドマップが一番効果的かもしれませんが、ビジュアル的にも全体の構造を捉えることができるため、理解がしやすくなるんじゃないかと考えています。

 

初めて触れるジャンルや覚えたいと思っている本を1ページ読んだら、一旦、本を閉じて内容を思い出すのと同時にクイズ化します。こうすることで脳にインプットした情報が定着しやすくなるということですね。

基本的に「想起」の回数が多いほど、記憶に残りやすいと言われていて、資格取得なら公式テキストを1ページごとに行う方法が効果的とのことなので、是非試してみてください。僕もやってみます。

 

言語化」は、その言葉通り、「わかりやすく言い換えるとどうなるか?」を考えることです。

物事を記憶するというよりは、内容を理解する時に有用な方法で難しい数学や技術の概念など、1度聞いただけでは意味が掴みにくい情報を処理したい時に使うと良いとされています。

また、読んでわからないテキストに出会った時に、どう言い換えられるか?を考えるのに加えて小学5年生の子供に説明するとしたら説明するのか、を考えると自分の理解できていない場所がより鮮明になったり、この単語は通じないかもしれないから、もう少し噛み砕いた方がいいな、と思考を広げることができるのでより良いそうです。

 

ベストな復習タイミングとは?

勉強は1回やって終わり、ということはありません。人の脳は忘れるようにできているので、昨日時間をかけて勉強した内容もすぐに忘れてしまいます。

忘却曲線というのを聞いたことありませんか?

その日に起きた出来事も1日後には大体忘れてるっていうアレです。

なので、勉強は復習も欠かせません。ではいつ復習すれば良いのかというと、理想は以下の期間で実施すると効果があるそうです。

 

  • 1回目の復習は1〜2日後
  • 2回目の復習は7日後
  • 3回目の復習は16日後
  • 4回目の復習は35日後
  • 5回目の復讐は62日後

 

となっているそうです。

そんな細かく覚えてられないよ。。。ってなりますよね。僕はなりました。

なのでできる限り覚えやすく再現性を持たせた方法をDaigoさんが本書で教えてくれています。それが「2×2のルール」だそうです。

そのルールの復習タイミングはこんな感じです。

 

  • 1回目の復習は2日後
  • 2回目の復習は2週間後
  • 3回目の復習は2ヶ月後

 

と、2という数字にからめて体系化されています。これならまだ、覚えておけそうですよね。

そして、復習について注意点があります。それは脳が微かにとか、覚えている状態で復習したとき、脳は働かなるということです。どういうことかというと「あ、これ何となく覚えてる、たしかこういうのだ」という判断を脳がしてしまうと、脳が既に知っている情報だと認識し、脳が楽をしようとして、働かなくなるのでその間の復習の意味がなくなるそうです。なので、復習のタイミングもルールに則ってやった方が効率よくできるよってことですね。

どんだけ脳ってめんどくさがりなんだよ、、、って思いますよね。でも、だからこそ脳って本当に面白いなと思います。

なので、アハ体験というか、本当に覚えていないものを、悩んで捻り出す負荷が脳には重要ということです。

 

まとめ

まだまだ紹介したいテクニックや考え方があるのですが、自分がこの本を読んでまず最初に知っておかないといけないことは何だろうな、と考えた結果、「能動的マインドセットの確立」、「「アクティブラーニングのポイント」、「復習のタイミング」に行き着きました。

他にもより効果的なメタ認知リーディングやリソース活用法などなど、勉強になることがたくさん書かれていました。いつかアウトプットをかねて、第二弾を書いていけたらと思います。なので、気になった方は是非本書を手にとって読んでみてください。

そして何よりこの本を読んで衝撃だったのは、こういう勉強方法はダメだよ、って勉強方法しか自分がしてきてなかったことです。頭のいい人って自分で考えて勉強方法も改良してたんだなって思いました。

でも、今回の読書を通して、今までの方法が間違っていたってことに気づけたので、本書で学んだことを取り入れて、勉強方法をよりよく改善していきたいと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事を読んで、少しでも学びや気づきを与えることができたら、嬉しいです。

ではまた。

【書評】脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術

こんにちは。ヨシです。

 

かなり時間が空いてしまいました。仕事で帰りが遅い日が続いてしまい、気づけばズルズルとこんな時期までひきづってしまいました。。。読んだ本をアウトプットするのに時間がかかり過ぎてしまっていて、気軽にやろうというマインドセットができていないので、発信する内容のまとめ方について試行錯誤して行きたいと思います。ROLANDさんがYoutubeの動画で言っていた通り、「1日でもサボったら一生サボってしまう」というのは本当だな、と思いました。

今回読んだ本は樺沢紫苑さんの「脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術」です。 

 

目次

どんな本か?

以前、読んだ「結果を学びに変える インプット大全」と同様に、脳科学に基づいて時間の創出方法や、脳のパフォーマンスを引き出すためのコツ、仕事のマインドセットにまで踏み込んで書かれています。なぜ、長時間働いている日本人の生産性が引くとい言われているのか?対するアメリカ人はなぜ、アフターファイブを守りながらも生産性が高いのか?日本人とアメリカ人の考え方が全く異なっていて、自分も日本人の考え方になってしまっていたな、と気づきを得ることができました。

特に

  • 何か新しいことに挑戦したいけど、時間がなくて始められないと思っている人
  • 仕事で集中できない、もしくは集中できる時とできない時できっぱり別れる人
  • 仕事の生産性を高めたいと思っている人

などにおすすめです。

 

この本を選んだ理由

この本を選んだ理由としては、上記のおすすめにも書いた内容が、全て僕自身に当てはまっていたからです。

仕事のタスクの優先順位づけやプライベートの時間をもっと効率よく使うことができないかと考えていた時に、時間術というワードを耳にして、たどり着いた本がこの「脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術」 でした。以前、「結果を学びに変える インプット大全」を読んでいたこともあり、脳科学からのアプローチで具体的理由を説明してくれているので、個人的にかなり納得感があり、すぐ書店で購入しました。

 

感想と思考 

モヤモヤを心の中から吐き出す

資料を作成している時などに、ふと別のことが気になって、今やっている作業が手につかなくなる、ってことありませんか?

僕はよくあります。「あ、あの件、上司に相談しておいた方がいいかな、、?」とか「昨日頼まれた資料早く作ってしまわないとな、、、」とかです。

人は「目標が設定されていない未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶と比べて想起されやすい」ということが明らかになっています。これを心理学用語でツァイガルニク効果と言います。よく、恋愛心理学系のブログや動画などで、LINEの連絡をすぐに返信せずに、時間を空けてから返信する、とか話の途中でデートを切り上げる、とかですね。このツァイガルニク効果が働くことによって、今やっている作業が手につかなくなるそうです。

人は課題を達成しなくてはいけない、という場面において緊張状態になり、この緊張は課題が達成されると解消されて、課題自体を忘れる。また、「進行形」の思考のほうが「完了形」の思考に比べて頭に残りやすい傾向があるため、作業中に思いついたものを全てTODOリストやメモ帳に書き出してしまうことによって、雑念による作業効率の低下を防ぐことができるそうです。

紙とペンを用意するだけで実践できて、すごく簡単なのでおすすめです。すでに僕もこの方法を実践していて、出社後すぐに、小さめのノートを机の上に置いて、何か雑念が湧いてきたら、すぐにノートに書き出す、ようにしています。本当に注意が逸れる時間が減ったと実感しているのでおすすめです。

 

人間は脳というプラットフォームにとったコンテンツ

これ、日頃からよく思うんですよね。人間って脳で考えて、体を動かすように指令を出しているんだから、脳の特性や傾向などを押さえておく方が効率よくできるんじゃないかって。説明書を読んでから家電とかを触るイメージですね。(実際は読まないタイプですが、、、)まぁ、実際は効率よくできていない部分が大半ですが。。。

人は、ある程度の集中力を持続させることはできますが、非常に高い集中力を持続させることはできません。だいたいの目安でいうと15、40分、90分だそうです。90分については、大人がなんとか集中できる時間の限界らしく、45分の2セクションとして考えるとさらに集中力が持続しやすくなるそうです。

いつも私は午前中の時間帯が一瞬だと感じることが多いのですが、これにも理由があり、脳は起きてから2、3時間は疲れていないため、脳が高いパフォーマンスを発揮できる時間帯のため、集中してやらなければいけない作業(資料作成や文章を書くなど)に当てると効率が良くなるそうです。いつも午前中の方が、時間が経つのが早いと感じていた理由は脳が疲れてない状態で集中できていたからだったのか、と謎が解けました。

ちなみに集中力の高い時間帯は「起床後2〜3時間」、「休憩した直後」、「終業間際の時間帯」、「締め切りの前日」だそうです。

タスクに集中力が要るか要らないかを判断した上で、集中力が必要な作業はこの時間帯に割り当てるように心がけています。午前中は集中しやすいので、資料作成などのタスクが普段よりも早く終わっているように思うので、効果はやっぱりあるんだと思います。

 

日本人とアメリカ人のマインドセットの違い

日本人は「仕事が終わらなかったら、残業すればいい」と最初から思っているから、いつまで経っても集中力が高まらず、効率も上がらず、無意識にダラダラと仕事をしてしまう。という内容がありました。この文を読んだ時、自分が井の中の蛙になっていたことに気づきました。確かに、残業前提で仕事をしてしまっているな、と。

アメリカ人の人たちは自分の時間を大切にするために、絶対残業しない、と確固たる意志を持って仕事をしているため、効率が良く、生産性が日本人よりも高いんだな、と気づきました。

ただ、日本には「残業している=頑張っている」という古い考えを持っている人がいます。今、僕が務めている会社でも数多くいます。なので、会社やチーム全体で価値観を変えることは難しいかと思いますが、自分なりに帰る時間を決めて、その時間には仕事を終わらせて必ず帰るという習慣を作って行くことが大事になってきます。ただ、これにはかなり自分の意志力がいるので、僕も時々しかできていませんが、どうしても定時後に外せない用事を入れてしまうことで、強制的に定時に帰るという状況を作る、「ケツカッチン仕事術」という方法が紹介されていました。

学校や仕事の後にライブがあるとか、飲み会があるとか、誰しもが経験はしたことがあるんではないでしょうか。その時って同僚に作業を依頼したり、期限を調整したり、積極的に行動したことがあると思います。これをアメリカ人は日常的に実践していると考えると、明らかに日本人と比べて生産性が高い理由は、納得できる気がします。

僕自身、定時に帰れるように習慣化はできていませんが、最初のうちは外せない予定をガンガン入れて、日々の業務の効率化を目指して、自分の時間を創出できるようにしていきたいと思います。

 

まとめ

脳科学をベースに、脳や体のリズム(クロノタイプ)に合わせて作業の効率を高めようとする考え方がすごく自分にあっている気がしました。というよりもこれからの時代に必至な考え方だと思いました。

また、日本人とアメリカ人のマインドセットの違いでは、時間をかけるだけが美徳とされてきたのは過去のことで、限られた時間の中で、自分の作業効率を向上させなければいけない、という気づきを得ることができました。

これから副業や個人の時代といわれる中で、会社に時間を搾取されるような人にならないためにはどうしたらいいのか?ということも考えていかないといけないですし、自分が好きなこと、打ち込めるものを探したり、する時間にコミットできるように、日々の時間の使い方を見直していこうと思いました。

他にもすぐに実践できる仕事術や考え方などがあるので、気になった人はぜひ手にとって読んでみてください。

 

それでは。

【書評】具体と抽象

こんにちは。ヨシです。

 

PDCATODOを時間単位でスケジュールに組み込んで消化するようにしているんですが、改めて1日短さに驚きます。休みの日にYoutubeNetflixを見てるうちに1日が終わってしまった、、、と後悔したことがある人は朝起きて活動し始める前に1日のスケジュールを立ててようにしてみると格段に時間を無駄にすることが減ると思います。所感としては、最初スケジュールを立てるために机に座るのが一番エネルギーを使うので習慣化するまでしっかり意識づけして続けていきたいと思います。

 

今回読んだ本は細谷功さんの「具体と抽象」です。

 

目次

 

この本を選んだ理由

この本を知ったきっかけは前田裕二さんの「メモの魔力」でこの本のことが取り上げられていたからです。また、その頃ちょうど会社の上司からもっと具体的に考えろ、とよく言われていて具体的にと言われても、どう考えたらいいのかわからない、と悩んでいた時期でした。「メモの魔力」でも抽象、具体という言葉が何度も出てきていて、たぶんこういうことなんだろうと思っているけど本当にあっているのか?という疑問がどんどんと湧いてきたのでこの本を読んだら、その悩みを解決するためのきっかけが得られるのではないかと思いこの本を手に取りました。

 

どんな本か?

「もっと具体的に話せ」とか「あの人の話は抽象的すぎてよくらからない」とかこんなこと言われたことや聞いたことありませんか?相手が「あえて」抽象的に言ってるんだけど自分が具体的にしか物事を捉えられていないことが原因かもしれません。

普段意識することが少ない自分の身の回りを取り巻くあらゆる物事に対して、具体と抽象をベースに解説してくれている本です。本のボリューム的には100ページくらいと少なめですが、その中に詰まっている情報量は圧倒的です。こんなこと考えたことがなかった、こういう風に考えるのって面白いな、という気づきがめちゃくちゃ詰まっている本です。

内容が抽象的な部分も多いですが、可愛いキャラクターと共に図解もされており、取りつきやすい本となっています。本当に高校生や大学生のときに出会っておきたかったと思うくらいの良書だと思っています。 

 

感想と思考 

物事の捉え方の違い

具体レベルで物事を考えられる人と抽象レベルで物事を考えられる人では、物事の捉え方がかなり違います。具体レベルで物事を考えるということは「個々・バラバラ」であらゆる物事が特別なものに見えます。対する抽象レベルで物事を考えるということは「構造・関係性」を扱います。基本的には物事を「単品」か「関係性」で考えるかによって具体か抽象かを区別するような感じでしょうか。

今、自分が置かれている状況を特別として考えるのではなく、一歩下がってメタの視点で自分を客観的に見ることが非常に大事だと思いました。何も意識しないまま、物事を捉えてしまうとおそらく大体の人は具体のレベルで物事を考えてしまうため、抽象レベルで考えられる人に比べて、視野が極端に狭くなったり、思考の妨げになってしまいます。僕自身も他の人の話を聞くと、こうすれば良いじゃないか?こういう考え方があるんじゃないか?と意見が出てきたりするんですが、自分ごととなると具体レベルで物事を考えてしまっていて、視野がかなり狭くなっているな、と気づくことができました。自分が陥っている状況に気づけたことは大きな発見だと思っています。

この具体と抽象についての考え方は、具体が悪い、抽象が悪いということを言っているのではなく、考える場面によって具体レベルで考えるのか、抽象レベルで考えるのかを切り替える必要があって、一辺倒ではいけないと言うことです。本書では製品や組織で例えられていて、「不連続な変革期 」においては抽象度の高いレベルの議論が必要で、「連続的な安定期」には具体性の高い議論が必要になると書かれています。組織の黎明期には各担当者が様々な活動をしなければいけないので、ビジョンなどを考えたり、内容を理解したりする能力が必要になります。しかし、組織が安定期に入ると、人が増えてくると組織全員の作業レベルを一定に保つ、もしくは底上げすることが求められるようになります。そのため、誰が見ても作業レベルが一定になる具体的な作業手順(マニュアル)の共有などが重要視されてくるということです。前者はスタートアップの立ち上げメンバー、後者は大企業などの社員にはこれが当てはまるんじゃないかと思います。

また、この具体レベルと抽象レベルの話でいうと、最近キングコング西野さんの近畿大学卒業式のスピーチが炎上していますが、これこそ抽象化して発信している情報を具体レベルでしか考えられない人が理解できずに噛み付いている構図だと、と思いました。西野さんは努力が報われるまでに期間があるけど、いつか報われる時が来るということを抽象的な例えとして「時計の長針と短針」で話をされていますが、Twitterなどで人生と時計が違うという意見が出ているのを見て、抽象レベルで物事を考えられていないとこういうことになるんだな、と思いました。

 

短絡的と単純化は別物

抽象の世界で物事の本質を抜き出す「単純化」は短絡的思考とは全くの別物です。具体レベルで考える人がよく陥りがちだということで特に自分も気をつけなければいけないなと、思っています。物事を何個か見て、こういうことだ、と考えるのではなく、一定数のサンプルをしっかり観察して、対象が複雑なものをいかにシンプルにするのか、を考えるのが「単純化」です。自分の戒めのためにも繰り返しますが、短絡的思考は具体の世界で1つのサンプルを見て「〇〇には□□」と結論を簡単に出してしまうことで、そのことになんの価値もないということを理解しておかないといけません。

「単純化」とは「要するになんなのか?」を突き詰めて考えた結果です。「要するになんなのか?」を考えるということは具体の世界で得た膨大な情報を目にして、常にそれらの個別情報から「構造」を抽出して、なんらかの「メッセージ」を読み取ろうとする姿勢のことだと書かれていて、自分もこの姿勢が持てていない部分だな、と思いました。ぼくは興味のないことをスルーする癖が結構あるので、これは具体の世界で情報を目にしても無視しているということで、メッセージを読み取ろうとする姿勢が全然足りていないということで、これからは「要するになんなのか?」を自分の中で問いかけて言語化するようにしていきたいと思います。

 

人の認知バイアス

人は自分が特別だと思い込み、他人のことについては一般化することがよくあります。これも具体レベルで物事を考える人に多い傾向にあるそうです。これについても前述した他の人の話を聞くと意見が出てくるが自分のことになると意見が出てこなくなる、というのが、ぼくも無意識ではありましたが、当てはまっているなと思いました。

人は他人への一般化を平気でやるのに、自分が関連しているものを他人に一般化されることは理解できないし、好まない傾向にあるということですね。その業界の人でもないのに、業界用語を使ったり、カタカナ語を使うのは使う方は良いけど、使われる側のことは考えていないというのが良い例だと思います。また、人は他人の成功例や失敗例を見ても「あれは自分とは違う」と考えがちです。自分が今おかれている状況はこういうことがあって、他のケースとは違うんだ、と考えてしまう人が多いということです。しかし、ここで大事なのは他人の成功なり失敗なりが本質的に何に起因しているのかを抽象的に考えて、特性を掘り当てることです。物事から得られるメッセージを逃げずに考えることを意識してやっていきたいと思います。 

 

まとめ

普段何気なく使っている言葉や、数字も抽象化の産物であり、今まで生きてきた先人たちの知の結晶なんだなと思いました。そして、そのことについて何事も疑問を持たずにいた自分は具体レベルでしか物事を捉えられない側の人間だと認識することができました。この本に出会えたことによって、抽象レベルでも物事を捉えられるように日々物事を考えていきたいと思います。

少ないページ数に超濃密な情報が詰め込まれていて、正直理解が追いついていない部分も多々あるので繰り返し読んでいきたいと思います。また、細谷功さんの本も色々読んでみたいと思いました。とりあえず「無理の構造」、「自己矛盾劇場」をポチりました。

  

それでは。

【書評】誰も教えてくれない計画するスキル

 

こんにちは。ヨシです。

 

早くもGW中盤戦ですね。最近読みたい本が増えてきていて、気づくと本を読もうとしてしまうので、インプットとアウトプットの比率が変わらないように気をつけないといけないです。無意識に自分が楽な方に行動が流れてしまっているので、アウトプットを優先するようなスケジュールやTODOの優先順位を設定するように心がけるようにして対策しようと思います。日頃から意識づけしたい内容を振り返るためのトリガーを仕事場のPCや家、スマホに付箋アプリなどを使って忍ばせておく方法を取ってみようと考えています。

今回読んだ本は芝本秀徳さんの「誰も教えてくれない計画するスキル」です。

 

目次

 

この本を選んだ理由

仕事でよくWBSを使うんですが、そもそも計画ってどういう建てつけで考えるべきなんだろうかと疑問に思ったのがきっかけです。僕自身、上司からWBSを作る背景とかそういうのを質問せず、開発段階になったら作らないといけないものくらいで納得してしまい、自分で考えないままズルズルときてしまったので、実際はどういう目的で作成するのかとか、どういう材料を揃えて作っていくものなんだろうか、ということを知るためにこの本を手に取りました。

数ある計画術の本がある中でこの本を選んだのはタイトルが刺さったからです。改めてタイトルって重要なんだな、と思いました。

 

どんな本か?

なぜプロジェクトを実施する時に計画が必要なのか、また計画するときのポイントや考え方をフォーマットに体系化してロジカルに解説してくれている本です。テンプレートを使って考え方を身につけられるように作成してくれています。

本のタイトル通り、自分で考えて気づくものという暗黙の了解のような、当たり前で誰も教えてくれない部分にもフォーカスを当ててプロジェクトとは?を根本の部分から解説してくれている本で新社会人の方や改めて勉強し直したいという方にもオススメです。

 

感想と思考 

計画はツールである

計画を立てるためには、まず自分がどのような状況にあるのかという「スタート」とどうなりたいのかという「ゴール」が必要です。本書でも、計画とはカーナビでいう「経路」に例えられています。これはイメージしやすい、良い例えだなと思いました。「スタート」と「ゴール」があるから道のりを定義できるし、状況によって道のりを変更することができます。この「スタート」と「ゴール」が曖昧だと計画もクソもなくなってしまうんですよね。以前の書評にも書いている通り、目標を立てる時にしろ、仮説を立てる時にしろ、共通していることは明確な「スタート」と「ゴール」を定義することで何を始めるにしても初めに考えなければいけない不変の法則なんだと思いました。

あともう一つ自分になかった考え方について知ることもできました。当たり前といえば当たり前なんですが、プロジェクト(仕事)を行うには「いつまでに〇〇できます!」とお客様にいえなければ、お客様からから対価(お金)をもらうことができないということです。そもそもプロジェクトというのはやったことないことをすることであって、不確実性がつきものです。そんな状況でお客様にいつまでにできる、ということを納得してもらうためには、納得してもらうための材料が必要で、その材料が計画ということです。当たり前なんですけど、この仕事を依頼するお客様目線方向からの考え方は持てていませんでした。

次に計画はあくまでQCD(品質・コスト・納期)を守るためのツールであって、「守るもの」ではなく、「使うもの」ということです。僕は「守るもの」だと勘違いしていました。今まで僕が仕事で計画を立てるとだいたい予定通りにはいかないことが多かったです。スケジュールが遅延した時に、スケジュールの帳尻をどう合わせるかを考えてしまっていたのですが、それは間違いで、「遅れてしまったものは仕方がなくて、どうやって品質とコストを担保したまま、納期までに納品物を出すのか」という考え方をしないといけないということです。ここでよく帳尻を合わせておけばOKと考えてしまいがちなのですが、手段の目的化が起きてしまっているということですね。

計画を立てる本当の目的はQCDを守ることであって、その目的を見失ってはいけないということです。ぼくはその陥りやすい罠に見事はまっていたというわけです。

 

上位要求の理解

計画を立てるためには明確な「スタート」と「ゴール」が必要と書きました。つまり、その「スタート」と「ゴール」を正確に理解できていなければ、そのプロジェクトは意味のないものになってしまいます。これはよく上司は抽象的に物事を話しているのに、自分が具体的にしか物事を捉えられていなくて、できました!と上司に成果物を出したり、進捗報告をしたときに、前に話したのはあくまで例え話で手段は別に考えて欲しかった、とか、そんな成果物は求めていない、ってことになるパターンと似ています。じゃあ、上司はそんな要求をしてきたのかという、要求の裏にある背景をしっかりと擦り合わせておかないといけないということです。仮に資料作成を頼まれたのであれば、何に使うのか、誰が読むのか、どういう場面で読まれるのかというところまで把握しておかなければいけないということです。

その上位要求を理解するために紹介されているテンプレートが「6Rブランク」というものです。

  1. 状況(Real Situation):今何が起きているのか
  2. 問題意識(Recognition):その状況をどう捉えているのか
  3. 要求(Requirement):どんなアプローチで解決しようとしているのか
  4. 意図・裏付け・仮説(Reason):なぜその解決策なのか
  5. 今回のスコープ(Range of Work):何をすればいいのか
  6. 期待する成果(Result):どんな成果を見込んでいるのか

以上の6つの項目を全て明確にすることで、上位要求を齟齬なく理解できるというわけです。(もっと詳細版もありますが、なれるまではこの6Rブランクで)特に1〜3までが非常に重要で、ここの認識がズレると必然的に4〜6もズレてしまいます。6Rについては、自分で考えることも重要ですが、最終的には上司に確認する必要があります。依頼してきているのは上司であって、上司しか答えを持っていないからです。(たまに答えを持たずに振ってきているだけの上司もいますが、そこは上司にも一緒に考えてもらわないといけない部分だと思っています)

 

計画を立てる時は段階的に考えるのが鉄則

これもぼくが無意識のうち陥っていた罠の1つでした。詳細な計画を立てるためには必ず段階を踏んでからでないと抜け漏れが発生してしまいます。どんな人でも最初から詳細に物事を考える人がいないということだと思います。(考えられる人は天才か、すでにやったことのある作業を繰り返しやっているんだと思っています)

ぼくはこの段階的詳細化を無視していきなり詳細な計画を立てようとしていたんです。どうりでうまくいかないことの方が多いわけだ、と腹落ちしました。

計画の立て方としても以下のような手順を踏むと紹介されています。

  1. 要求理解
  2. プロジェクト定義
  3. 成果物定義
  4. マイルストーン定義
  5. プロセス設計
  6. スケジュール化
  7. タスク分解

今まではいきなりスケジュール化を始めてしまっていたため、不確実性が落とせないままスケジュールを立て、実行すると問題が発生し、想定していない事象が起きたり、抜け漏れが色々見つかって、計画が破綻するという流れでしたが、計画のフェーズごとに成果物を作成することで、段階的に不確実性を落としていくことができます。こういう順を追って考えることが重要であるということと自分は知識と知識の点と点を線で結ぶこと(物事のつながりをイメージすること)が苦手なんだな、ということを認識するきっかけになりました。

また、段階的詳細化とは少し話がそれますが、計画の立て方の7.タスク分解の段階で、タスク単体ではバッファは積まないという考え方も大きな気づきでした。よく工数の見積もりを依頼するときに言われるのが、「何かが起こらなければこの工数でできるけど、何かが起こればこの工数ではできない」というものです。でも、そのタスクは50%の確率でうまくいくと考えると、その不確実性をタスクごとに考慮する必要はないな、と思いました。プロジェクトとしてのバッファがあって、もし何かが起こったらそのバッファで帳尻を合わせるんであれば、何もなく成功する確率が50%あれば十分な数値だなと。今までタスクごとに何かあった場合を想定してバッファを積んで、工数が膨れ上がり上司からダメ出しされた経験もあったのですごく自分には刺さりました。なので、今後の工数見積もりはカツカツで算出し、何か起これば全体でとったバッファの中で調整するというやり方も実践してみようと思います。

 

まとめ

 なぜ、計画を立てる必要があるのか、なぜ、計画を立てても破綻してしまうのか、という疑問を解消することができました。物事には必ず理由があり、その理由を自分で説明できないのであれば、「それ」は使うべきではないということを学ぶことができました。

あえてそこまで説明しなくても、と思われがちな部分にフォーカスを当ててくれいる分、すごく理解しやすくて良い学びを得ることができました。仕事でも6Rブランクや段階的詳細化という考え方は実践していきたいと思います。また、プロセス設計についてもまとめたかったのですが、別の記事でまとめたいと思います。

 

ありがとう平成。よろしく令和。 

それでは。

【書評】破天荒フェニックス オンデーズ再生物語

 

こんにちは。ヨシです。

 

1つのことを続けられるのすごさを改めて実感している今日この頃です。あと、食に関しても同じで全く同じものを飽きずに食べ続けることができる人もすごいと思います。

今回読んだ本は田中修治さん著の「破天荒フェニックス オンデーズ再生物語」です。

 

目次

 

この本を選んだ理由

SNSなどでリツイートが回ってきてきていて、読んてみようかな、と思う本の1つでした。すごくインパクトのある表紙に気付いた時には手に取っていました。

 

どんな本か?

オンデーズという誰も買い手がつかない、破産寸前だった会社を仲間とぶつかり合いながら、成長、再生させていく物語です。

最初、ビジネス書をイメージしてこの本を手にしたので、小説のように描かれる内容に最初は戸惑いましたが、数ページ読んだだけでその戸惑いもどこへやら。

盛ってるんじゃないかと思うくらいの困難の連続と仲間の裏切りやここでまた新しいことやっちゃうの?と読んでるこっちが驚くほどの圧倒的行動力にドキドキ、ワクワクが止まらず、あっという間にその世界観に引き込まれてしまいました。また、突然の別れなどもあり、生まれて初めて本を読んで泣く、という経験をしました。500ページ以上もあるにも関わらず、すぐに読みきってしまいました。

自分は会社員なので経営層がどういうことを考えているのかを少し身近に感じることができるので、会社員の人にも読んでいただきたいなと思ったのと、なにより挑戦することにどこか引き目を感じている人にオススメしたい本です。

 

感想と思考 

具体と抽象の世界を行き来する

まず、読んでいて思ったことが経営者層と実際の店舗に立って働く人の間では考えている内容や範囲が根本的に違うということです。まぁ、当たり前と言えば当たり前なんですけど、抽象的な考えを具体的にしか捉えられない人に伝えても、抽象的なその考えが理解できないために、反発が起きてしまう。この本にもある通り、20億の売り上げを上げないといけない、と言われても抽象度が高すぎて店舗で働く人にとっては規模が大きすぎてどうすればいいかわからないということですね。となると、具体案を提示して相手に納得してもらう必要があって「1日あと1本売るように心がけよう」、「あと1本売るためにこういうことをやってみよう」と具体的に行動を提示しなければ、理解してもらえません。

これは前田裕二さんの「メモの魔力」にもあった具体と抽象の話のことだなと思いました。今の自分の思考も具体側に寄っているので、抽象の世界と行き来できるようになる必要性を改めて感じました。具体と抽象の考え方についてもっと深掘りすべきだと感じたので、細谷功さんの「具体と抽象」を読んでみたいと思います。

 

ビジョンを共有しないと一緒にゴールへたどり着けない

企業を健全に成長させていく為に一番大事なことは、事業計画でも資金繰りでもなくて、まずは関わる人たちの目指すべき方向を一つにすること 。

 

結果を出すためには、メンバーと進むべき方向性や最終的にたどり着きたい目標を「本当の意味」ですり合わせていないといけないと、想定外の方向に進んでしまうことがあります。

目標から具体策へ噛み砕いた後、そもそも会社の現状や目標の背景、その策を講じるに至った経緯について膝を突き合わせて徹底的にビジョンを共有しないと解釈がブレてしまい、最初は小さな歪みであったとしても最終的には修正ができないほどの歪みになってしまうということで、身近にもよく起きている現象だと思います。ここを怠ると具体的思考が強い人にいくらこうして欲しいと言っても理解してもらうことができない。人は今までのやり方を変えられることに抵抗を感じる生き物なので、相手に納得してもらえないまま、今までやってきた作業を変えられることはできません。いくら抽象的なことを話しても、当の本人にはただのお節介になってしまうからです。

ぼく自身も以前、上司と面談した時ももっとこうしないといけないよ、と指摘され、ムッとしてしまった経験があるので、ここは読んでいて、自分のことだなぁと思いました。あの時に自分がなぜこういうことを言われているのか、を考えることができていればと思うことがあるからです。当時は上司も口だけでできていないじゃないか、という抵抗しか感じていませんでした。方向性を一致させられていないと過去のぼくみたいに、その考えに反発する人が出てきて、余計なエネルギーを使ったり、最悪暗礁に乗り上げてしまうといったことが起きてしまいます。

先ほどの過去話とは別に、最近仕事でも似たようなことがあり、ビジョンの共有や仕組み作りも甘かったんだと気付きました。また、考えを共有するためには、まず自分のやりたいことや実現したいことの言語化が必要であること。できるだけロジカルに考えて、相手に納得してもらうまで会話する、または折衷案を見つけるしかないんだと学びました。

結局、最後に動くのは人であって、この人だからやってあげたい、って思ってもらえるような関係性を作ることが非常に重要だと改めて実感しました。じゃあ、どんな人に人はついていこうと思うんだろうか?と考えると、ぼくの今の答えは相手に対して共感や尊敬してもらえるかがすごく重要だと思いました。これのどちらかがなければ、先ほど述べたように拒絶反応が出てしまうからです。今後、自分も仕事で関わるメンバーといいチームと言われるような関係性を構築できる人間にならないといけないと思いました。

信頼関係を構築するための方法については、メンタリストのDaigoさんの本や最近発売された麻野耕司さんの「THE TEAM 5つの法則」などを読んでみようと思います。

 

 挑戦が人を成長させる

ふと店の外に目をやると、お客様で溢れかえっている店内を見て、寝癖をつけたままの民谷が大粒の涙と鼻水を流していた。僕はそれを見て、仕事の苦しみは成長によって洗い流すしかないのだと実感した。

 

この言葉がすごく印象に残っています。というかここでも泣きました。血反吐がでくらい苦労して、成果が出たときの感動ってこういうことなんだろうか、と思うと気づいたら涙が出ていました。そして同時にぼくもこれくらい熱中できるものを見つけて挑戦してみたいと心から思いました。

今の自分は成長をあまり実感できていませんが、成長を感じる時ってどんな時でしょうか?結果が出た時?人から変わったよねって言われた時?

人それぞれなので、自分で答えを出すしかないのかもしれませんが、僕がこの本を読んで成長を実感するために必要だと思ったことは挑戦し続けるということです。

挑戦することによって問題にぶち当たり、それを解決するために考えて、壁を乗り越えて、を繰り返していくことによって自分の能力に磨きがかかっていく。挑戦し続けることは変化し続けるということで、変化=成長だと自分が解釈したからだと思います。なので、自分自身の「成長したい」という気持ちを持って、挑戦し続けることがすごく重要だと思っています。まぁ、冒頭にもある通り、挑戦(行動)し続けることが一番難しいんですけどね。。。

でも、好きで始めたブログやSNSで発信することや興味のあることを見ているだけでなく自分も取り組んでみることを楽しみながらいろいろなことに挑戦していきたいと思います。

 

まとめ

経営層と実際の店舗に立って働く人との考え方が全然違いから、1人で物事を考え、意思決定する人間になるためには具体と抽象を行き来できる考え方を身につける必要があると改めて思いました。

挑戦する人には試練が与えられ、その試練を乗り越えることで人は成長していく。この本を読んで、挑戦する人としない人で経験の差が圧倒的に広がるのか、その理由を知ることができました。

もっといろいろなことに興味を持って、いろいろなことに挑戦しないといけないと思わせてくれる本でした。

 

それでは。

【書評】仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

こんにちは。ヨシです。

 

ブログを書く準備をしていると、自分がアウトプットに対して苦手な感情を持ってると改めて気づかされます。苦手を克服するためにも期間は空くかもしれませんが、改善しながらアウトプットを続けていきたいと思います。 

今回読んだ本は内田和成さんの「仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法」です。

 

目次

 

この本を選んだ理由

以前、先輩から何事にもまずは目的(仮説)を立てて仕事をしろ。と言われたことがありました。

当初、結果から考えることでしょ?くらいにしか思っていませんでしたが、そのことについてなぜもっと考えなかったのか今更ながら後悔しています。

なぜ、結果から考える必要があるのか?なぜ、結果から考えることが重要なのか?

ここを当時のぼくは掘り下げて考えられていなかったんですよね。。

そんな仮説思考についてどういうものなのかをもっと知りたいと思ったのと、前田裕二さんの「メモの魔力」などでもこの本がとても参考になったとフィーチャーされていたので、この本を手に取りました。

 

どんな本か?

なぜ、コンサルタントの仕事は的確で早いのか–––?それは仮説を立てて、仮説を検証するという形で問題を解決していく「仮説思考」を身につけているから。

では今、仮説思考がなぜ必要なのか。どうして仮説を立てることで早く、的確な仕事ができるようになるのか?その理由や、陥りがちな思考についても書かれています。

そもそも仮説とは?から仮説思考とはどういうものなのか?仮説思考に必要な考え方や実践方法、例題を交えながら、仮説思考の有用性について解説してくれている本です。

自分の上司にも読んでもらいたいな、と思う1冊です。

 

感想と思考 

先に仮説を立てる

仮説思考とは、闇雲に作業するのではなく、先に答えとなる仮説を立て、その仮説があっているかどうかを検証しながら問題を解決しようという考え方です。情報で溢れかえっている現代では今もどこかで様々な問題が起きていて、それらの原因を全て調査・分析することはいくら時間があっても足りません。また、仕事というのは期限が決まっているので、仕事において時間をかけることに対してデメリットしかないのは明らかです。

であるなら、今、ぼくたちに求められている能力はどれだけ早く問題の原因を突き止め、問題を解決できるかということです。

ではなぜ、仮説思考が仕事の正確さや早さにつながるのかというと、問題解決に対してのアプローチで寄り道をすることがなくなるからです。大抵の人が網羅思考という積み上げ型の思考をしており、今ある情報だけで検証し、その結果をもとに追加で検証して、、、と手当たり次第で行動していて、解決策にたどり着くまで検証し続けるという方法で作業しており、その結果、時間がかかってしまいます。仮説思考は先に最もらしい仮説を都度立てて、行動することで、余計なことをしなくて済むようになるよねってことです。だから、網羅思考をしていてもたまに早く仕事が終わることはあっても処理速度が上がるということはないんです。それは、たまたまゴールに運良くたどり着いただけで、次はまた運任せで仕事をすることになってしまうからです。

これを自分のことに置き換えて考えてみると網羅思考に近い考えで仕事をしているなと思いました。自分が見えている範囲の情報が全体だと思っているが、全体ではないんだということが多い。全然、メタ視点で物事を捉えられていないんだと気付きました。

手を動かしている分仕事をしている気になりがちですが、これこそ思考停止して手を動かしているだけであり、ぼくも抜け出す方法を考えなければいけないと痛感しました。

 

仮説も経験を積むことで精度が上がる

十分な情報や分析結果がない状況であっても(むしろ仕事においては情報が揃っていることは希なはず)問題に対する解決策や戦略まで踏み込んで全体のストーリーを考えることが仮説思考への第一歩です。

本書の仮説を立てる時の流れの例を引用すると

 

現状を分析するとこういう結果になる。その中でもこの問題の真の原因はこれで、その結果としていくつかの戦略が考えられるが、最も効果的なのはこの戦略である。 

 

といった具合に、今自分が持っている情報や周辺から拾うことができる情報から具体的なアクションとアクションから得られる効果までを事前に問題解決までのストーリーを考えることで、思考を仮説思考に寄せることができます。

また、情報を収拾する際に、いかに選択肢を減らすことができるのかを意識して情報を集めることが重要であるということも僕にとっては大きな気づきでした。ぼく自身、情報収拾することで選択肢が減るかどうかということは考えたことがなかったからです。どんな情報を知ることができればエントロピー(不確実性)を減らすことを意識して情報収拾することで意思決定を飛躍的に早くすることができます。

例えると、ポットの新商品を企画するにあたって市場調査をするときに、ユーザはプラスアルファの機能が欲しいのか、おしゃれなデザインを求めているのか、考えられる方向性は無数にあります。その状況で「ユーザは多機能性は求めておらず、主要機能(お湯を沸かすこと)に対して高パフォーマンスを発揮してくれるものを望んでいる」という情報を知ると、新商品の方向性は一気に狭まると思います。これが不確実性を減らすことを意識した情報収拾の方法です。

最初、時間はかかっていたとしても、この意識をしているかしていないかで長期的に見ると意思決定が格段に違ってくるようになるとのこと。なら、実践あるのみですね。

アウトプット大全の時にも書いたような内容になりますが、自分は短絡的に仕事に着手してしまう傾向が強く、網羅思考の典型的パターンに落ちいいっているな、と気づくことができました。ここを本当に改善しないといけないな、と思っていて、自分のPC (仕事、プライベート問わず)やノートにも「まずはストーリーを考える」という付箋をつけてセルフトークできるような環境を作ります。

また、仕事に着手する前に30分ほどストーリーを考える時間を作るようにしたいと思います。ストーリーをただ作るだけでなく、最初に考えたストーリーと問題が解決した後のストーリーを比較することで、自分の仮説の立て方のどこが甘かったのかを振り返るようにする。当初の自分には何が見えていて、何が見えていなかったのかを振り返る。まさにPDCAの振り返りですね。

PDCAって本当に重要な考え方なんだなと改めて思いました。

 

仮説思考のためのトレーニング方法

仮説を立てるために必要な考え方を身につけるためのアクションがいくつか紹介されており、自分でも日頃から実践してみようと思うものをピックアップしてみました。

 

  1. 常にSo What?(だからなに?)を考え続ける
  2. なぜ?を常に繰り返す
  3. 日常起きていることや感じたことをベースに将来どうなるのか、仮説を立てる

 

常日頃からの考え方がすごく重要で自分の感性をただ、すごいとか嫌だな、と思うだけで終わらせるのではなく、なんで自分がすごいと感じるのか、嫌だと思うのかを言語化することが仮説思考への足がかりになるんだと思いました。

これも1日の振り返り時の観点に追加し、実践していこうと思います。

 

まとめ

この本を読んでなぜ、先輩が仮説を先に考えろ、といっていたのかが少し理解できたと思います。そして、自分が網羅思考に陥ってしまっていることにも気づくことができました。仮説を立てることで、問題解決までの最短ルートでアプローチを考える。最初は見当違いな仮説を立ててしまうこともあるが、仮説を立てることで次第に考え方や情報の引き出しが多くなってくる。

つまり、仮説を立てることも経験が大事だということで、「量が質を生む」という言葉はどのことにも当てはまる不変の法則なんだと思います。

 

まずは仮説から考えてみましょう。

 

それでは。

学びを結果に変えるアウトプット大全

おはようございます。ヨシです。

 

今回読んだ本は樺沢紫苑さんの「学びを結果に変えるアウトプット大全」です。

 

目次

 

この本を選んだ理由

色々な本やSNSでよく目にする人たちがよくアウトプットすることの重要性を発信していて、どうアウトプットしようかな?って考えていたことと、SNSで読んで良かった本にこの本が多々紹介されていたこともあり、この本を手にしました。

 

どんな本か?

人を成長させるのはアウトプットが重要である。

アウトプットとはどういうものかを大きく話す、書く、行動の3つに分けて図解付きで解説しています。また、その解説も科学に基づいて有用性が述べられている点が個人的にツボでした。ぼくは人間は脳で感じ、考え、行動していているので、脳に操られて人間の肉体は活動をしているというイメージを持っていて、何かするに当たって脳の性質を理解していると何かと都合がいいんじゃないかと考えているので、こういうことをすると脳からこういう成分が出て…というような書き方がされていると説得力が高まるような気がします。

アウトプットするために具体的にどうしたらいいのかまで、踏み込んで書かれているので、何をしたらいいか迷ったり、悩んだりしている人に読んでもらいたい本だと思います。

 

感想と思考

アウトプットは人を成長させる

インプットとアウトプットで違う点とはどこだと思いますか?

当本では、体に何らかの動作があるかどうか(運動の有無)であり、動作するかどうか、となっています。アウトプット(運動)によって脳が活性化し、脳に定着しやすくなるそうです。20代をすぎた脳はインプットから得た情報よりもアウトプットにより得た情報のほうがより刺激を受け、記憶に残りやすいそうなんですが、社会人の勉強方法をアンケートした結果、インプットとアウトプットの比率は7:3くらいだったそうです。

人は忘れる生き物です。嫌なことがあっても忘れるから、人は生きていけます。生きるために必要な機能ではあるんですけど、勉強したり、聞いた内容はできるだけ忘れたくないですよね。費やした時間をできるだけ無駄にしたくないので、ぼくはそう思います。これも脳科学の視点で解説されていて、インプットされた情報は海馬というところに入り、24週間ほど貯蔵されます。その間に何度かその情報が使われたら(アウトプット)、脳は重要な情報だと判断し、側頭葉という場所に情報を移動させるそうです。これが短期記憶から長期記憶に移行するメカニズムなんだそうです。なぜアウトプットが必要と言われるのかわかるような気がしますよね。この時に得る経験が長期記憶に入るものであり、これがよくネットで目にする「失敗や経験を血肉に変える」というフレーズの正体なんじゃないかな、と思いました。

 

話す前に自分の意識づけや準備を怠らない

  • ゴールの設定を忘れない

質問の節で、自分が本を読む時や何かの勉強会に参加する時、「自分が何を一番学びたいのか?」を自分自身に質問し、回答を持っておくことが重要だと書かれていました。

事前に自分が抱く問いの回答を持っておくことで、そのことに注意が向くようになり、膨大な情報の中からその情報を取りこぼしにくくなるというものだそうです。これは「選択的注意」という効果らしく、脳の中のGoogle検索に似ていて、心理学的にいうと「カクテル・パーティー効果」と言い、自分の興味のあることを事前に意識づけしておくことで、自分の興味のあることを取りこぼさないようにするということです。

ぼくは結構、場当たり的な行動を取ってしまいがちで、改善点の1つです。この項目を読んだ時、事前に時間を設けて目的を振り返る習慣づけをする必要があるな、と改めて思いました。以前、そういえば先輩からも「全ての行動に対してゴール(目的)を持て」と言われていて、同じことを言っているなと思い出しました。最近、実験的に実践し始めているんですが、「こういう風に考えないといけない、とかこういう思考をしないといけない」と意識しても、ぼくの経験上、日常生活で忘れてしまったりすることが多いので朝、家を出る前に自分で自分にポジティブな言葉を投げかけてセルフコントロールするようにしています。TODOに落とし込めない、または数値目標に変換しにくい物について(特に考え方とか)は今はこういう手法で意識づけできるのではないかと考えて取り組んでいます。(他に方法があれば教えてもらえるとうれしいです)

 

  • 自分の体験が自分の財産になる

長期記憶には意味記憶エピソード記憶に分類でき(正確にいうと、あとは自転車やダンスなど体で覚えた記憶というものがあるそうです)、意味記憶は覚えにくく、忘れやすい、エピソード記憶は覚えやすく、忘れにくい、という特徴があり、説明することによって意味記憶として定着している情報がエピソード記憶に変換されるそうです。

うまく相手に説明するときの公式が紹介されていて「(大きい声と堂々とした態度+非言語コミュニケーション)×結論+(理由、例、権威、数値)」とあります。

説明することによって、エピドード記憶に変換されるのは、過去の体験や出来事、物語を相手に説明することで自分の体験として新しく昇華されるからだと思っています。説明を通して得た情報が、新たな事例となり自分の経験値として蓄積されていく。それを繰り替えすことで、より自分の経験値を増やすことができる、成長の循環ができていく。また、説明するときの理由や例についても自分の過去の体験談を交えることで、より人間味が増し、説得力が上がりますし、説明するのは難しいですけど、自分にとっても重要なアウトプットであると言えるのではないでしょうか。

説明する内容や、聞いたことを咄嗟に他の物に例えたり、自分の経験と紐づけたりするのは訓練しないと難しいな、と感じています。なので今後、ノートを書く時に、これは何に例えることができるか、自分が体験したことに当てはめるとするとどれだろう、といった自分の記憶とリンクさせることを、日常的にトレーニングできるように習慣づけていこうと思います。

 

  • 事前の準備がその場の生産性を高める

会社に勤めている人などは、わかると思いますが、会社に所属していると打ち合わせというものがよくあります。日本人は打ち合わせがすごく好きな人種だと思います。打ち合わせってすごく仕事した感があるけど、実際は何も生産することなく、時間を浪費しているだけ、ということも珍しくありません。そして打ち合わせをしたがる人ほど、その打ち合わせの趣旨やゴールを明確にしないまま、始めてしまう人が多い気がします。(僕は新卒で今の会社に入社し、1社目なので、他の会社がどうなっているのかはわかりませんが…)

ただ、すごいなと思う人やできると言われている人は必ず事前に自分の意見や質問を固めてきている人が多いなと最近気づきました。最近、会社の先輩から話を聞いていると、成果物をどれだけ早く出せるか、打ち合わせで無駄に時間を過ごしたくない、という話があり、生産性が高い人はわずかな時間であっても何か成果物を出そうとする攻撃的(能動的)な姿勢が強いと、感じるようになりました。今まで自分も思考停止していたんだな、という気づきもありつつ、もう1つ気づいたことは仕事に自分の感情を一切持ち込んでいないということです。自分の感情を出してしまうと、どうしてもしこりができてしまったり、面倒な作業を振られてしまうと、嫌だな、という感情が出てきてしまうので、どうしても自分の感情を表に出さないように、自分のセルフコントロールが必要だと思いました。

自分も打ち合わせ前に話す内容や質問されるであろう想定問題集を作成してから打ち合わせに参加してみるように時間を取るようにしないといけないと感じました。また、参加側であったとしても、打ち合わせで質問できるように資料を読み込む準備を実践していきたいと思います。また、仕事で感情を出さないようにする方法を現在模索中ですが、習慣化できるように努力していきたいと思います。 

 

適切な設計と要約が思考力を高める

  •  要約×負荷(制限)は良質な思考トレーニン

要約するの節で、本を読んだり、映画を見たら5分くらいで内容や感想を要約してTwitterにあげることで、自分の言葉でまとめて発信する力と考える力も上げるとありました。Twitterの1回のツイートは呟ける文字数は140文字で、要約すると足りそうで足りない絶妙な文字数なんだそうです。

ぼくは簡潔にまとめることが苦手なので、これから読んだ本の内容を要約して発信するTwitterアカウントも一緒に作成しました。これから頑張って更新していきます。また、時間をかけても良い文が書けるというわけではないし、成長するためには適度な負荷が必要だと思うので、読んだ内容に沿って制限時間(まずは10分とかで徐々に減らしていく)を設けて、要約していこうと思います。

 

  • 視覚情報は生き物が等しく処理できるインプット

絵や図を描くの節で、口頭で説明することに比べて、絵や図を使いながら説明する方が6倍以上記憶に残るということが実験で言われていて、インプットが視覚的であればあるほど、認識されやすく思い出される可能性が高くなるそうです。これを心理学的に「画像優位性効果」というらしいです。人は口頭で情報をインプットするとき、無意識に文字情報に置き換えて情報を処理するため、処理に時間がかかり、対する視覚的インプットの場合は別の情報処理経路で情報を処理するため、直感的、瞬間的に処理されるという違いがあるそうです。生き物の中で文字情報は主に人間だけが処理できるもので、高度な処理が行われているため、時間がかかってしまうということですね。

絵や図が描けるということは描く対象のものについて深く理解していないとできないことだと思っています。また、描くことによって何を伝えたいのか目的も明確になっていないと、この絵は何を意味しているの?何が伝えたいの?とわからなくなってしまうので、上記でも書いたように要約する力をつける必要があるな、と思いました。

また、最近のニュースや本で若者が文字を読むことよりも、動画を見ることにシフトしているというのを目にしたことがあり、時代が文字の時代から動画の時代に変わってきているんだな、と感じています。これは文字を読むよりも動画で視覚的に見た方が楽だし、イメージがブレないので理解しやすいし、ってことなんだと思います。5Gの時代がきた時、世の中がどのように変わるのか、今から楽しみですね。今後、このブログにも伝えたいことのイメージをスライドに起こして載せることができるようにしていきたいと思います。

 

  • 設計以上のクオリティを出すことはできない

文章を書くコツの節で、文章を書くためには時間を決めて書くことと、構成を決めて書くことの2点が挙げられていました。個人的に学びになったな、と思うのは「構成を決めて書くこと」です。

当たり前といえば当たり前なんですが、ぼくがスライドを作ろうとするとき、大まかな概要や伝えたいことをまとめても、概要の粒度が大きすぎて、結局、リード文を考える時間が必要になる、また、スライド間のブリッジをどうしようかと悩む時間が必要になることが多かったんです。この本で言われていた内容は、概要を書くときはまず、アナログのノートで概要や案を出し、章や節のアウトラインや記載するリード文を記載をワードやメモ帳などで書き出し、イメージが固まった後、スライドをパワーポイントで作成するという流れでした。ぼくはスライドを作るとき、アウトラインやリード文をワードやメモ帳へ書き出す工程をすっ飛ばしてしまっていたということに今更ながら気づくことができました。スケジュールを作成するときもそうですが、マスタスケジュールからタスクスケジュール、WBSとブレイクダウンしていきます。このブレイクダウンの順番を間違えたり飛ばしたりすると期待される成果物が作れなくなるので、何を管理するものなのか、なぜ必要なのか、資料間の関係性を理解した上で順番を把握しておく必要があるということを学びました。今後、資料作成する場合は、順番を把握した上で作成するようにしたいと思います。また、この書評ブログのフォーマットも少しずつ調整しながら、自分にしっくりくる形を作っていこうと思います。

 

考え方や行動を習慣化する

  • 脳の習性を利用して習慣化する

 資格の勉強や筋トレなど何かを始めても、継続することって難しいですよね。普通に続けられるよ、という人は本当にすごいと思います。やると決めていても、仕事で帰りが遅くなってしまったり、気分だったり外的要因で実行できなかったりすることがぼくは多いです。脳の習性を知れば、その習慣化も実現やすくなってくるとのことでした。その中でも特に重要だと思ったのは「今日やることだけを考える」ということ。どれだけしんどくてもとりあえずやることが重要ということです。脳には「側坐核」という細胞が活性化すると海馬や前頭前野に信号が送られ、やる気スイッチが入ります。このスイッチを入れてやることでめんどうだな、という気分がなくなり、物事を継続しやすくなるんだそうです。しかし、側坐核を活性化させるためには5分ほど刺激し続ける必要があり、すぐにやる気スイッチが入るというわけではないみたいです。

ぼくも最近、筋トレや1日の振り返りを日課にしているんですが、やり始めると最後まで続くんですが、取り掛かるまでに時間がかかってしまうな、と感じていたので、この学びはとても興味深かったです。取り掛かかる内に側坐核が活性化して、筋トレなどの辛いことも取り組めていたんだな、と。

多くの人が習慣化できずに挫折していく中でこの習性を学べたのであれば、使わない手はないですよね。しんどいと思う時や飲み会が終わった後でも、負荷の低い作業を5分間する、というタスクを一番最初に取り入れて、習慣化を目指していこうと思います。(ぼくの筋トレでいうと初めの5分は、軽い柔軟を入れたりしてみようと思います)

 

まとめ

アウトプットが成長に必要なアクションであるということ。そして、そのアウトプットの方法を脳の習性を踏まえながら、アプローチする手法はとても興味深く、そして実践してみようという気持ちを後押ししてくれる1冊でした。この本を読んだからこそ、今このブログを書いているので、この本を読んでよかったと思っています。これからもアウトプットを通して、読んで学んだことを自分の経験として積み重ねていきます。また、本書でも紹介されている時間術の本なども気になったのでまた今度読んでみたいと思います。

勉強になった部分が多く、ブログに書きたいものが多く、色々書く内容を選んだりしている内に時間がかかってしまいましたが、前述した通り、今後は制限時間を設けて書いていきたいと思います。

 

それでは。